紀行文の部屋

紀行文をこよなく愛す15才が作る「紀行文専門サイト」

湘南ライナールポ ホーム編

新幹線に見下ろされる形の10番線には30分おきに湘南ライナーが入線する。

ホーム上のライナー券売り場で券を買うのはお仕事を終えたサラリーマンあるいはOLばかりで、学生服にカメラ片手の呑気な輩は僕以外に見当たらない。この1面2線の下り東海道線ホームには左にラッシュ電車を待つ人々、右に¥500で安息の地を手に入れた人々が一堂に会する。同じ行列でも訳が違う。左の人々の顔はどことなくげっそりした表情に見えるがきっと気のせいだろう。見る人が見れば格差社会の縮図と言うかもしれない。

 

最初のライナー1・3号は見送り5号に乗る。最初の2本は全車がBOXシート二階建て、僕が乗るのはリクライニングもする特急車両で同じ料金を払うのに前者の人を気の毒に思っていたが一人で1BOXを占領して思い思いにくつろぐのを見て普段使いしているだけあってやり手だなあと感服。変な食い意地を張ってホームで1時間待つ素人とは違う。

また手間を省くため乗車口は2つのみ開かれそこで集約して検札を行なっていた。この際助役が、ドアを開ける車両のみ空気ブレーキを抜いて手動で開けていた。やはり机上の想像だけでなく実地検分は楽しい。

 

オタク的な視点でいけば新幹線ホームと在来線ホームに2階建車両が並んだのは興奮に値する。どちらも大量輸送を目的に製造され時代に取り残されて姿を消す運命にある車両…胸が熱くなる。そんな2階建車両もこの時ばかりはその力をいかんなく発揮して発車していった。

乗車は次回です(*´-`)